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苦しい現実@踏み越えられないライン。 [がんばっぺ福島]

今朝のNHKニュース(全国版)で、
原発避難者への嫌がらせに関するニュースが放送されました。

2013年4月26日*「被災者帰れ」の落書き(2012年12月23日)

これは、昨年12月23日に地元市役所の柱で見つかった、
原発避難者に対する嫌がらせの落書き(今朝のテレビより)。
現在も犯人は捕まっていないそうです。

こちらは当時の新聞記事 ↓↓↓

黒スプレーで「被災者帰れ」、市役所に落書き(読売新聞サイト*2012年12月27日版)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866918/news/20121227-OYT1T00582.htm


これを見て、みなさんはどう感じたでしょうか?
「いわき市民、ひどい!」「被災者いじめだ!」って思ったでしょうか?


けっして許される行為ではないです。
けれど、ここまでになるには、なるだけの複雑な事情が絡んでいます。
いわきの人ならきっと誰もが1度は感じている複雑な思い・・・
その部分が、ニュースを見ていて「もうひと押したりない」と感じていました。

帰る家を失い、家族が離れ離れに暮らさざるを得ない現状への同情・・・
原発避難者のみなさんの心への配慮・・・
思ってはいても、踏み越えられないラインがあるのかもしれません。
・・・そこをあえて、踏み越えようと思います。
(不快感を感じられた方、お許しください。けれど、これもまた現実の一端なのです)


受け入れているいわき市も「被災地」なのです。

2013年4月26日*震災後のいわきの現実(ニュースより)

全国から寄せられた義援金やボランティアの手をお借りして、国からの補助を受けて、
がれきを片付け、生活を、自宅を、職場を、農業を、漁業を、
ほとんどの方が自力で再建しようと必死でここまで頑張ってきました。
その上で、原発事故で町を追われた方々を受け入れています。

医療機関の混雑、住宅の不足、医療費補助の差、賠償金の問題、慣習の違い・・・
そういった問題をニュースでは取り上げられていました。
けれど、そういった不自由や不満はありつつも、受け入れている市民は多いです。
けっして受け入れる側も理解がないわけではないのです。


けれど・・・
避難者の一部の方に、賠償金を湯水のように使って遊び暮らす姿がある・・・

平日の昼間からパチンコ店やカラオケ店、回転ずしが大にぎわい・・・
スーパーでは買い物カートに高価な食材やお惣菜が山のように積まれている・・・
「俺は避難者だぞ!!」と声高らかに言い放つ理不尽な人の姿・・・
ゴミの日や分別の決まりを守らないマナーの悪い人がいる・・・

「帰れるかどうかわからない宙ぶらりんな状況では自立しようにも・・・」
「(賠償金で)そうでもしてないとやり切れない気持ちを理解してほしい」
さまざまな避難者の声も耳にしています。
話を聞けば聞くほど、今だご苦労が絶えない方も多いです。


もちろん、新天地で頑張っている避難者の方々がたくさんいらっしゃいます。
苦難を乗り越えて自立しようとしている姿を見ると、応援したいと心から思います。

帰宅も許されず、避難先を点々とされて苦労されてきている方々なのだから・・・
だからこそ、この2年超、腹に据えかねる思いを抱えながら、
心にギュッと閉じ込めてきた地元市民の方も多かったことと思います。

けれど、いまだ先が見えない、改善策すらない現実がこれからも続く・・・
いつか爆発するんじゃないか・・・それがこんな形で現れた。

どちらが良いとか悪いとかではないのです。
ただ、そういう複雑な現実を抱えている・・・それが原発問題を抱える今の被災地なのです。

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